親鸞会を脱会した人(したい人)へ

宗教法人浄土真宗親鸞会を脱会した人(したい人)の為に、親鸞会とその教義の問題について書いたブログです。

親鸞会会館で説法していたのは会館だったと分かった高森顕徹会長のネット中継法話

2020年(令和2年)04月26日(日)高森顕徹会長のビデオ法話がネット中継されました。
その内容については、以下のブログにも詳しく書かれています。
shingikensho.blog12.fc2.com


2月以来、新型コロナウイルスの影響により親鸞会館(富山県射水市)に全国から会員が集まっての行事は行われていません。その間、高森顕徹会長の話はネット中継に切り替わり、スマートフォンでも視聴が可能になりました。
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しかし、4月はそのネット中継も過去の録画を配信するという形式になっています。そのことで、改めて親鸞会の現状が目に見える形になってきたと感じます。


それは、現在の親鸞会を支えているのは親鸞会館だったということです。
以前の親鸞会を支えていたのは高森顕徹会長の法話でした。そのため、親鸞会の活動の中心は、「一回でも多く高森顕徹会長の法話に参詣する」「一人でも多くの人を高森顕徹会長の法話に誘う」となっていました。また、実際に人を引き付ける熱量がかつての高森顕徹会長にはありました。


それにともなって会員も増え、会館を大きくしていき、最後にかなり無理をして建てた会館が二千畳の親鸞会館です。2005年(平成17年)に完成した時に高森顕徹会長が語っていたのは「この会館に来た人は何かを感じる。君たちが話をしなくても会館が説法するのだ。」というものでした。
当時のそれを聞いた私もそのように思って活動をしていました。しかし、皮肉なことにこの言葉は親鸞会の現在を言い当てる内容になっています。


親鸞会館に足を運んだことのある人は、その大きさに驚きます。その驚きの声は、公式サイトや機関誌に何度も取り上げられています。

見上げるような広大な土地と、威風堂々と立つ親鸞会館に、私もこの親鸞会館で親鸞聖人の教えを学ぶことが出来るようになったのだと、嬉しさが胸に一杯になり、涙が溢れてなりませんでした。
親鸞会館2000畳の大講堂には、、各方面から参詣された人々で、超満員に驚きました。
浄土真宗 親鸞会 公式ホームページ|私も親鸞会会員に 2000畳の親鸞会館に感動


二千畳建立当時は、この親鸞会館が一万人の満堂になるように頑張ろうと親鸞会は活動してきました。それから15年経ちましたがそれは実現していません。
むしろ、二千畳によってなんとか参加者の減少をある程度に止めているのが現状です。


いわゆるハロー効果によって高森顕徹会長を実際よりよく見せていたというものです。
ハロー効果とは、心理学用語で認知バイアスと呼ばれるものの一つです。元々「ハロー」とは西洋の宗教画でキリストや聖人の頭上や頭の後ろに描かれている光の輪のことです。つまり、目立つ特徴によってその人全体を高く評価してしまうことをいいます。


親鸞会において高森顕徹会長にハロー効果をもたらしていたのは、二千畳の親鸞会館です。まずそもそもそんな巨大な建物で真宗の話があるとは普通の人は考えないので、その会館に人が集まるということはきっといい話に違いないと考えます。そして、実際に足を運ぶと、それなりに人が集まっているのに驚きます。また、実際に話を聞いた時に、あまりよく分からなくても「きっと私は分からないけど、これだけ多くの人が来ている話は素晴らしいのだろう」と自分の認知にバイアスをかけて判断してしまいます。


続けて聞き続けている会員は、かつての小さな公民館や木造の高岡会館の時代と比較して、これだけ大きな会館が建つようになった高森顕徹先生の話は間違いないのだと、プラスに捉えるようになります。


これは丁度私が入会したころに経験したことと重なります。1993年(平成5年)に入会をした私からすると、その5年前に富山県射水市親鸞会館(旧)が完成し、その3年後には顕真会館が完成しました。そして1993年は親鸞会結成35周年の年であり、光大作戦(アニメの頒布活動)が始まった年でもありました。
各地での高森顕徹会長の法話会場も、それなりに大きなものから段々と広くなり、やがてはアリーナクラス(横浜アリーナ大阪城ホールなど)、東京国際ホールで行われるようになりました。
学生時代にそれを目の当たりにしてきた私は、「やっぱりスゴイ先生なのだ」と思ったものです。


では、高森顕徹会長の話を最初に聞いた時からそう感じていたのかというとそうではありません。私と同年代かそれより最近入会した学生が一様に感じるのは、「みんながスゴイというけれども、そんなにスゴイのか?」というものです。当時の学生部担当講師の方が話が面白い感じたのが正直なところです。それでも、周りが「スゴイ先生」というのと、大きな会場で話をする姿から私も「スゴイ先生」なのだろうと考えるようになっていきました。


現在親鸞会で行われているネット中継(または録画)は、二千畳の会館によるハロー効果をなくしてしまうので、会員にはありのままの高森顕徹会長の法話を届けることになるのです。二千畳という舞台をはずして、スマートフォンという画面上で見る分には、以前紹介した伝統教団の先生の話も、高森顕徹会長の話も同じに見えるので内容の違いが明らかになっていきます。


このままネット中継(または録画の配信)が続くと、親鸞会会員もある日気がつくと思います。「こんな話だったっけ?」と。
中身そのものを、ありのままに聞いて見ると高森会長の話がどんなものであったのかが解ると思います。その時に、本当に自分が求めている話がされているかどうかを考えて見て下さい。