親鸞会を脱会した人(したい人)へ

宗教法人浄土真宗親鸞会を脱会した人(したい人)の為に、親鸞会とその教義の問題について書いたブログです。

親鸞会「850の集い(降誕会)」は外部批判対策合宿(顕真2024年05月号を読んで)

宗教法人浄土真宗親鸞会富山県射水市)の機関誌・顕真2024年(令和6年)5月号を読みました。

顕真2024年5月号目次より

親鸞会では、富山県射水市親鸞会館を中心に「親鸞聖人ご生誕850年(850の集い)」が、2024年05月23日(木)〜29日(水)まで一週間行われる予定です。

とりわけ画期的なのが、25・26日のご講演の前後1週間、同朋の里を中心に仏法讃嘆が行われる点だろう。全国から500名以上が参加する連日の仏法讃嘆は、まさに「真宗繁昌の根元」(御文章)である。その意義をよく知って、積極的に参加させていただこう。(3ページ)

ちなみに、この「真宗繁昌の根元」の原文は以下のものです。

一 信心決定のひとも、細々に同行に会合のときは、あひたがひに信心の沙汰あらば、これすなはち真宗繁昌の根元なり。(御文章四帖目八通・八箇条)
浄土真宗本願寺派総合研究所. 浄土真宗聖典(註釈版第二版)

信心決定した人(または自称信心決定した人)でも、同行と寄り合った時は何度も互いに信心について話し合うことが、真宗繁昌の元であると言うことです。


仏法讃嘆することは結構なことですが、今回の顕真によると、その目的は外部批判に対する対策会合の色合いが強いようです。

最初に顕真では、前提として仏法讃嘆の目的をこう書いています。

説く人も聞く人も、この1週間は、生死の大問題をごまかさず、何のために仏法を聞くのか、真摯に向き合う勝縁である。
仏法を聞く目的を「白道燃ゆ」(高森先生著)から確認しよう。

よく仏法を聞く目的は何か、と尋ねられる。
仏法を聞く目的は後生の一大事の解決に極まる、と言下に答える(略)

(8ページ)

「目的は後生の一大事の解決」としていますが、理解に応じたクラス分けを見ると実際はそうではないようです。

仏法讃嘆のクラス分け表

この班長以上のクラスは「三願転入を否定する邪偽、十劫安心(無帰命安心)の破邪など」として、持ってくるテキストは「なぜ生きる2」「歎異抄を開く」となっています。


またグループをとわずに、話し合う内容として顕真では三つのポイントが揚げられています。

  1. 本会・本尊は御名号でなければならない
  2. 本会・阿弥陀仏に救われたらハッキリする
  3. 本会・親鸞聖人の教えに善の勧めはある


しかし、どうしても話し合って欲しいのは2のようです。

とりわけ近年、焦点となっているが、②の「阿弥陀仏の救いはハッキリする」ということである。ここだけでもよく話し合ってみてはどうだろうか。(14ページ)(強調は筆者)

これはYoutubeで最近「桜嵐坊の仏教部屋」と親鸞会講師との間で議論になっている内容であることは明確です。

「後生の一大事の解決」よりも「親鸞会の正しさ」が大事な親鸞会

「後生の一大事の解決の為」と言いながら、特に熱心な会員が集まって、「外部の意見は間違い」「本会の教えこそ正しい」と話を聞かされるのが、今回の1週間の仏法讃嘆の内容です。


これに参加した会員は「親鸞会の正しさが分かった」となる人はいるでしょうが、「後生の一大事の解決ができた」と言う人はいないのではないでしょうか?


外部の批判に対して神経質になる気持ちも分からなくもないですが、会員の後生の一大事こそ最も大事なのではないでしょうか。
もしこの記事を読んで参加される会員の方は「後生の一大事の解決」を忘れないで下さい。