親鸞会を脱会した人(したい人)へ

宗教法人浄土真宗親鸞会を脱会した人(したい人)の為に、親鸞会とその教義の問題について書いたブログです。

年頭所感「今ぞ秋 親鸞学徒決起する(高森顕徹)」から見る今年の親鸞会(顕正新聞2023年1月1日号より)

親鸞会機関紙・顕正新聞2023年1月1日号を読みました。
今回は年頭所感を読んで思った事を書きます。

親鸞会顕正新聞2023年1月1日号 1面

今年は、親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年の年なので、伝統教団でも記念法要が行われます。
www.hongwanji.or.jp
kyousan.higashihonganji.or.jp

そこで、親鸞会の年頭所感からどういう活動をするのか紹介します。

2023年親鸞会の年頭所感

毎年1月1日の顕正新聞は、年頭所感として高森顕徹会長と、各部門の長が文章を載せるのが通例となっています。
今年は、高森顕徹会長、高森光晴講師長、小堀特専部長の年頭所感が掲載され、また論説として弘宣局の文章が掲載されていました。

ただ、高森顕徹会長の年頭所感に関しては、以前から著作の引用が殆どになっています。今年は、「歎異抄をひらく」P147ーP150の引用でした。
ただ、それだけでは年頭所感にならないので、文末に一文加えてあります。

歎異抄」旋風に、親鸞聖人ブームの追い風は、無上仏より賜る報恩の大勝縁に違いない。仏法に明日はなし、このひとときに燃え尽きよう。(顕正新聞2023年1月1日号3面)

次に、高森光晴講師長の年頭所感から引用します。

幸い、世は空前の歎異抄ブームに沸いている。『歎異抄をひらく』は61万部を超え、その入門書の『歎異抄ってなんだろう』も10万部を突破した。
歎異抄」には、全人類が求めてやまない「なぜ生きる」の究極の答えが、鮮やかな名文で記されている。
各地の歎異抄講座には、真の幸せを求める方々が参集し、笑顔であふれている。(顕正新聞2023年1月1日号4面)

最後に、論説から引用します。

今年は親鸞聖人ご生誕850年。受けし大恩に感泣し、弥陀の本願を伝える一大勝縁と奮起して、浄土の慈悲に徹しよう。 (顕正新聞2023年1月1日号7面・論説「ご生誕850年に誓う」)

歎異抄」が今年の活動の中心

親鸞会はここ数年、アニメ映画「歎異抄をひらく」(2019年公開)から歎異抄一色といった感じになっています。現在でも各地で上映会をひらいています。
SCREENING - .歎異抄をひらく[映画公式サイト]|TANNISHO|親鸞


また、「歎異抄ってなんだろう」を2021年12月発売し、2022年は「歎異抄に大いに学ぼう | 歎異抄大学」で東京と大阪で行事を行いました。

これに加えて、親鸞聖人御生誕850年の波に乗って、多くの会員を増やそうというのが今年の活動のようです。


現在製作中と言われている、新作アニメ映画ですが、この親鸞聖人御生誕850年に乗っかるならば、今年の3月〜5月に公開が始まるだろうと思われます。しかし今のところ公開時期についての情報はありません。ただ、この時期に各地で上映会が開かれれば足を運ぶ人も去年よりは多くなりそうなので影響は大きいと思います。

そうなると、活動の中心は東京ビッグサイト降誕会、おそらく秋に行われる秋の大阪での報恩講にいかに多くの人を集めるかが、親鸞会の活動の中心となりそうです。活動の中心は、富山の親鸞会館ではなく高森光晴講師長の都市部での結集行事になったようです。
shinrankaidakkai.hatenablog.com

歎異抄」と「人に伝える」ばかりでよいのか?

いろいろな解釈がある「歎異抄」で親鸞会教義にあったことばかりを強調し、一人でも多くの新規会員が増える事を目指しているのが今の親鸞会です。

親鸞会会員は、それで本当に納得しているのでしょうか?浄土真宗の教義は「歎異抄」が中心ではありません。そもそも親鸞聖人が書かれたものでもありません。

そもそも、「歎異抄が知りたい」から親鸞会に入会したのでしょうか?「人に伝えたい」から親鸞会に入会したのでしょうか?そうではなく、後生の一大事を解決するために入会したのではないでしょうか。

親鸞会は、伝統教団を「信心がない」と批判しますが、現在の親鸞会には「我が身の後生の一大事」がありません。得に会員歴が長い人は、それを感じているのではないでしょうか。

そんな会員歴の長い方向けに、1963年(昭和39年)の年頭所感(高森顕徹会長)の一部を紹介します。

今年こそ本気に聞法し絶対の幸福をかちとって曠劫多生の目的を達成し、めでたいめでたい年にしようじゃありませんか。
及ばずながら私が、進軍ラッパを吹き続けるであろう。「本当におめでたい年にする為に頑張りましょう」これが親鸞会会員の新年の誓いの言葉にしたいものである。(顕正新聞1964年(昭和39年)1月15日号1面)

親鸞会の教義はいろいろと問題があります。しかし、以前と違って「本当に助かる」と思っている人は今は殆どいないのではないかと思います。
親鸞会」を大きくするために会員を続けるのか、それとも「本当に助かる」ために生きるのか、現役会員の方はよくよく考えてみてもらいたいと思います。

お知らせ

2023年2月21日21時よりライブ配信されます。
丁度「歎異抄ってなんだろう」が仏願の生起本末を意識した内容として書かれているので、「歎異抄ってなんだろう」を読んでいる会員の方はご覧下さい。

www.youtube.com

(概要欄より)
親鸞会さんは、「仏願の生起本末」と説かないといいます。
以前は、「末は、19願だ!」と言っていた時期もあるとか…。
「布施・勧誘」を肯定するためには、親鸞様のみ教えに背くことを厭わない…。

親鸞聖人の「仏願の生起本末」についてご講義を頂きます。