親鸞会を脱会した人(したい人)へ

宗教法人浄土真宗親鸞会を脱会した人(したい人)の為に、親鸞会とその教義の問題について書いたブログです。

二千畳行事の終わりの始まり?今年の親鸞会報恩講は各地の会館開催へ

顕正新聞親鸞会機関紙)2021年(令和三年)10月15日号を読みました。

以下、思ったことを書きます。

今年の親鸞会館での報恩講は行われないことになりました。公式サイトの告知一覧にも今年の降誕会以降は何の行事案内もされていません。
重要なお知らせ一覧 | 浄土真宗 親鸞会 公式サイト | 浄土真宗と親鸞聖人を知りたいあなたへ

顕正新聞には、以下のように案内がありました。

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顕正新聞2021年10月15日号より

10月下旬から11月終わりまで、各地の会館を中心にインターネット配信も利用して、親鸞聖人報恩講が勤められます。詳しくは、各地の行事日程表でご確認ください。

毎年行っている会員向けの弁論大会などがある報恩講は、10月にネットで行われました。しかし、それは会全体としての報恩講ではなかったようです。

公式サイトにも、報恩講の文字はなく、この 10月下旬から11月終わりまでに行われるのが、親鸞会報恩講です。 昨年も、各地の会館でも報恩講を開いていました。 しかしそれはあくまで、親鸞会公式の行事としての報恩講は富山の親鸞会館で行った上で、各地でも行うと言う位置づけでした。 ところが今年は、親鸞会館での行事は行わず、全国各地で報恩講を行うと言う形式に変わりました。


これは、二千畳の親鸞会館ができて以来はじめてのことです。
ついに、親鸞会が二千畳に毎月一堂に集まっての行事をしてきた終わりの始まりです。折しも、 新型コロナウィルス感染者の減少を受けて、イベントの入場者数の規制緩和がこの11月から開始されたところです。
news.yahoo.co.jp

政府は1日、新型コロナウイルス対策として、27都道府県で続けてきたスポーツや音楽などの大規模イベントの参加人数制限を緩和した。これまでは、「上限1万人」に制限されていたが、今後は、上限が「収容定員の50%」か、「5000人」の多い方となる。声援など大声を出すイベントでは、上限は収容定員の50%とする。

高森会長が会員の前で話ができる状態であれば、何が何でも親鸞会館に5000人を上限として報恩講を行ったと思います。 昨年来、親鸞会は新型コロナウィルスの感染予防を理由に、二千畳の行事は高森会長の過去の法話をネット配信と言う形で行ってきました。 とは言え、以前の記事にも書きましたが過去の法話ビデオではあるもののあくまでも「ライブ配信」と言う体裁で行ってきました。この顕正新聞にも「高森先生ご法話」とありますが、「高森先生の過去の法話録画配信」とは書いてありません。


いくらネット配信の行事で「高森先生が話をしている風」に繕ったところで、多くの会員は高森会長がこの1年以上話をしていないことは気がついています。このタイミングで親鸞会館での報恩講行事をしたところで、以前のように会員が「ビデオ法話であっても富山の会館に集まることが大事なんだ」とならないことは明らかなことです。むしろ「こんなに参詣者数が少なくなったのか」と親鸞会の現状を多くの会員の目の当たりにするよりは、ネット行事に切り替えて「全国での参加者数は過去最高でした」と顕正新聞大本営発表をするつもりのようです。

かつての親鸞会報恩講は行われなくなる

いまでも在籍している会員歴20年以上の方にとって「親鸞会報恩講」は、高森顕徹会長が2日間話をして、講堂一杯に人がひしめきあって座っている
ものでした。かつて私が在籍してた頃、そういう報恩講の様子を見て「親鸞会は今後も発展を続けていくのだ」と思ったものでした。そうして「増え続ける参詣者に対応するため」という名目で、二千畳の親鸞会館を建設しました。「1万人が一堂に聴聞できる大講堂」が親鸞会の自慢でした。

しかし、大きな建物、特に親鸞会館のような巨大な講堂は使われなければ無用の長物です。多く集まったとしても2000人規模の行事なら、旧会館で十分です。今後、親鸞会で二千畳に全国の会員が一堂に集まる行事はあってもかつてのように多くの人が集まる事はないでしょう。

なぜなら「高森顕徹先生の話を聞くため」ならば、高森顕徹会長が直接話をしない限りネット配信の過去の法話を聞く事で十分です。また、以前の高森顕徹会長のように全国の会員が富山にまで行って聞きたいと思う講師は今の親鸞会にはいません。


現在の会員の方は、ネットの高森顕徹会長の話を聞かれていると思いますが、よくよく聞いて本当に自分が救われる法が説かれているが確認しながら聞いてみてください。また、親鸞会講師の人は、自分が人に何を話をしているかをよくよく振り返ってみてください。「高森顕徹先生から話を聞いてください」と人に伝えるのは「法話の宣伝」であって「法話」ではありません。

私の後生を救ってくださるのは阿弥陀仏であって、組織でも善知識でもありません。また、護らねばならないのは真宗の教えであって、団体や団体での立場でもありません。自身の救いを抜きにして、報恩講をどこで行うかということはどうでもいいことです。

会員歴の長い方に過去の顕正新聞を最後に紹介します。高森顕徹会長のビデオ法話の内容についてはいろいろと書いてきていますが、かつてはこういう気持ちで報恩講をむかえていたのではないでしょうか?その気持ちをもってあらためて今の親鸞会での話と活動を振り返ってみてください。

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顕正新聞1980年(昭和55年)10月20日号より