親鸞会を脱会した人(したい人)へ

宗教法人浄土真宗親鸞会を脱会した人(したい人)の為に、親鸞会とその教義の問題について書いたブログです。

蓮如上人のお言葉として「映画なぜ生きる」のセリフを掲載する親鸞会。ますます高森顕徹会長の作品が「お聖教」となる。

親鸞会の機関紙・顕正新聞2021年(令和3年)7月15日号を読みました。

以下、気になったところについて書きます。

法友通信の記事に以下の部分がありました。

法友通信
「どう生きる」しか考えられない私たちに、「なぜ生きる」の答えを明らかにして下さった方が親鸞聖人です。6月13日の二千畳ご講演で詳しく聞かせて頂きました。その感動と、親鸞学徒の使命に燃える法友の声を紹介します。(同上)

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顕正新聞2021年7月15日号5面より


ここで「蓮如上人のお言葉」として紹介されているのは、高森顕徹会長が脚本を務めた映画「なぜ生きるー蓮如上人と吉崎炎上ー」での蓮如上人のセリフです。

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映画「なぜ生きる」冒頭より

映画「なぜ生きる」は、親鸞会によって2016年に制作されたものです。現在でも各地で上映会が行われています。
内容については、最後に過去の記事のリンクを張っておきますので、ご存知ない方はそちらをご覧下さい。また、Amazonプライムビデオでプライム会員なら追加料金なしで視聴することもできます。
Amazon.co.jp: なぜ生きる -蓮如上人と吉崎炎上-を観る | Prime Video



この映画に出てくる蓮如上人のセリフも確かに「(映画での)蓮如上人のお言葉」には違いないのですが、機関紙にこういう形で紹介すると、読んだ人は「蓮如上人が書き残されたものにこういうお言葉があるもの」として受け取ります。以前は、こういう機関紙に掲載する場合は真宗聖典に掲載されているお聖教からの引用としてきました。
しかし、高森顕徹会長の話の内容が2016年以降ほとんど映画「なぜ生きる」映画「歎異抄をひらく」に関するものばかりになってたため、今回も過去の高森顕徹会長の法話配信でもこういう記事にせざるをえなかったものと思います。


映画「なぜ生きる」では、蓮如上人が説法をされる場面がありますが、この場面は高森顕徹会長が会員の前で話をする場面を模したものです。話の内容も、本人が脚本を書いているので、日ごろ高森顕徹会長の話そのものです。熱心な会員は、この映画を何回も見ていますが、映画に出てくる蓮如上人の話をそのまま高森顕徹会長の説法として聞いています。

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映画「なぜ生きる」より、蓮如上人の説法場面


これを続けている内に、会員の頭の中には映画「なぜ生きる」のセリフ=蓮如上人の教えられたこと という図式ができ上がっています。
御文章などの蓮如上人が直接書かれたものを出さないまま「蓮如上人は映画『なぜ生きる』の中でこう仰っています」と話をしているのが今の親鸞会です。
すでにそうなっていますが、親鸞会の中では「高森顕徹会長の著作こそがお聖教」であり、真宗聖典に収録されているお聖教はその補足という形になっています。

確かに、真宗聖典にあるようなお聖教は難しいものが多いです。しかし、蓮如上人の教えられたことは御文章に書かれています。この御文章は耳で聞いて分かるように書かれています。映画「なぜ生きる」のセリフが本当に蓮如上人の教えられたことと同じかどうかは、ぜひ御文章を読んで比べてみて下さい。