前回のエントリーに書きました法人学徒制度について書きます。
2019年になってから出来た制度のようですが、名前の通り「法人」が親鸞会の会員となれる制度です。
申し込み書は、以下のようになっています。
種別として
法人学徒1
法人学徒2
法人学徒3
法人福徳学徒1
法人福徳学徒2
となっています。
会費と、定期刊行物についてまとめた表が以下のものです。
種別 | 会費 | 定期刊行物希望数上限 |
---|---|---|
法人学徒1 | 3,000円 | 顕正新聞1部+小冊子1部 |
法人学徒2 | 5,000円 | 顕正新聞2部+小冊子2部 |
法人学徒3 | 1万円 | 顕正新聞3部+小冊子3部 |
法人福徳学徒1 | 5万円 | 顕正新聞5部+小冊子5部 |
法人福徳学徒2 | 10万円 | 顕正新聞10部+小冊子10部 |
これを見て、感ずるものもあり少し皮肉な言い方しますと、親鸞会は「全人類に親鸞聖人のみ教えを徹底する」団体でしたが、「全人類」に加えて「法人」にも布教することになったようです。今後親鸞会館の高森顕徹会長の映画解説に行くと、参詣者のなかに「法人」もみられることになるでしょう。さらに言えば、「株式会社○○」という「法人」が高森顕徹会長の話を聞いて信心決定するようになったようです。
皮肉はここまでにしますと、実際のところは新規入会者も今後伸びるわけでもなく、講師部をほぼ全員リストラしても追いつかない経費の負担をこういう形で穴埋めするしかないのでしょう。取引のある会社に、仕事を発注する見返りに、会費という形でキックバックしろといっているようなものです。
以前は、こういうことを言って高森顕徹会長の法話の演題にもしていましたが、それはもう過ぎ去った話のようです。
一 一宗の繁昌と申すは、人のおほくあつまり、威のおほきなることにてはなく候ふ。一人なりとも、人の信をとるが、一宗の繁昌に候ふ。しかれば、「専修正行の繁昌は遺弟の念力より成ず」(報恩講私記)とあそばされおかれ候ふ。(御一代記聞書 浄土真宗聖典 (註釈版) 第ニ版P1271)
https://bit.ly/2wfk6wY
(現代語版)
一宗の繁昌というのは、人が多く集まり、勢いが盛んなことではない。
たとえ一人であっても、まことの信心を得ることが、一宗の繁昌なのである。
だから、『報恩講私記』に、「念仏のみ教えの繁昌は、親鸞聖人のみ教えを受けた人々の信心の力によって成就する」とお示しくださっているのである。
今の親鸞会の活動は、高森顕徹会長の作品を後に残すことと、その維持費をどうするかが全てになってしまいました。
それに参加したい方は、親鸞会に残ればいいでしょうが、「一人なりとも、人の信をとるが、一宗の繁昌」と思われる方は、全国で開かれている真宗の話を聞いて下さい。