親鸞会を脱会した人(したい人)へ

宗教法人浄土真宗親鸞会を脱会した人(したい人)の為に、親鸞会とその教義の問題について書いたブログです。

「三願転入」を強調する時の親鸞会の活動(2018年10月21日鳥取会館落慶行事より)

2018年10月21日(日)親鸞会館(富山県射水市)で、親鸞会の鳥取会館落慶行事が行われました。
その内容については、すでに複数の方がブログで書かれています。
御覧になってない方は是非読むことをお勧めします。

親鸞会で三願転入を強調した時を振り返る

今回は、久しぶりに三願転入の話が、高森顕徹会長からあったとのことでした。
親鸞会にとっての三願転入は、60年の歴史の中でいえば、35周年の前ごろに強調するようになった話です。


ある一定以上の会費を収めている会員限定の機関誌「顕真」を振り返るとよく分かります。
少なくとも、顕真上で「三願転入」が記事になるようになったのは、1993年(平成5年)1月号からです。それ以前は、「三重廃立」といっていました。
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これが、「三願転入は真宗の根基」が出てきた最初の顕真です。




その後の親鸞会結成35周年記念講演で、高森顕徹会長は「教行信証は三願転入の教え」と強調しました。
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(35周年大会記念号目次)

アニメ大作戦が始まる

丁度この時は、「アニメ大作戦(親鸞会制作のオリジナルアニメビデオシリーズ『世界の光 親鸞聖人』を、戸別訪問で販売をするもの)」の結団式でもありました。それ以降、親鸞会の活動は「アニメ頒布一色」といってもいいものでした。当時私は大学生でしたが、会の方針に従い北海道へ行き戸別訪問活動をしたこともありました。
とはいえ、訪問販売をしたこともない学生がいきなりアニメのビデオを訪問販売するというのはかなりハードルが高いことで、それによって脱会をする学生も多数現れました。学生以外の会員も、厳しい販売目標を達成するために、戸別訪問や縁のある人への販売、その後は抱え込みまでするようになりました。


その後、数年間このアニメ販売の活動は、親鸞会の活動の中心でした。そしてその期間、高森顕徹会長がことあるごとに話をしていたのが「親鸞会流の三願転入」でした。これは、一言でいえば「○○をやらねば救われない」でした。その「○○」が、善の実践であり、当時の親鸞会でいえば「アニメ販売」でした。


世の中にいろいろある仕事の中でも、離職率が高いと言われているものの一つに、飛び込みのセールスがあります。生命保険会社は、離職率が8割ともいわれるほど厳しいものです。


私も、アニメ頒布の活動は何年もしましたが、なかなか厳しいものでした。それでも、続けていたのは「親鸞会的三願転入」の教えを信じていたからです。それは、こういう活動をするのが19願の道を進むことであり、20願へと続く道だと思っていました。


当時の私のように、慣れない戸別訪問販売活動を支えていたのは、高森顕徹会長のいう「親鸞会的三願転入」でした。それを考えて、繰り返し強調してたとしか思えません。

「三重廃立」と「親鸞会的三願転入」は真逆の話

それ以前に高森顕徹会長が話をしていたものの一つが「三重廃立」でした。1992年(平成4年)までは、高森顕徹会長もこの話をしていました。
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(顕真1992年〘平成4年〙12月号)
しかし、この話は高森顕徹会長のいう「親鸞会的三願転入」とは真逆の話です。



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三重廃立とは、親鸞会では「外道を捨てて内道に入れ」「聖道門を捨てて浄土門に入れ」「自力を捨てて他力に入れ」というものでした
それに対して、「親鸞会的三願転入」は、「聖道門でいう諸善をしなさい」が殆どでした。


「捨てよ」から「やりなさい」への転換は会のため

片方では、捨てよといっていたものを、片方ではやりなさいというのですから、これほど大きな変節もありません。


しかし、その「親鸞会的三願転入」も、種々の批判にさらされてしばらく話をしなくなりました。それでも、今回再び「親鸞会的三願転入」の話をしたということは、また会員にとって大きな負担を伴う活動が始まるということでしょう。


実際、映画「歎異抄をひらく」の公開が決まり、映画「なぜ生きる」のソフトの販売も始まりました。その映画の観客動員やソフトの販売数も宗教法人の運営面として大事なのでしょうが、そのために間違ったとはいえ真宗の教えを使うことは、決して許されることではありません。

親鸞会を捨てて、真宗に入れ

法を伝える団体ならば、存在する理由もあるでしょうが、会員から奪うだけの団体ならば存在する理由はありません。とはいえ、自主解散はしないでしょうから、会員の皆さんができることは、親鸞会に覚醒を促すことではなく、親鸞会から離れることです。


親鸞会が貴方を救うのではありません。高森顕徹会長が貴方を救うのではありません。貴方を救うのは、阿弥陀様であり、南無阿弥陀仏です。ただ今救うの南無阿弥陀仏を聞いて、ただ救われて下さい。